手術実績 - 2018.10.13 Sat
よく手術実績として、年間何例と病院で提示してありますが、患者様から見てそれが多いのか少ないのかなかなか判断が難しいと思います。
また、症例数は多くても総合病院や大学病院のように執刀するドクターの数が多ければ、ドクター1人当たりの経験値は低くなってきます。
ただ闇雲に数をこなしていても駄目で、もちろん大切なのはその質である事は言うまでもありません。
特にスポーツ整形外科の場合、いかに最後までフォローするかがとても重要なカギになります。
手術件数を比較してそれを病院の実力と評価する方法は、一般の人が好む方法ですが、ある1つの側面を表していると考えることもできます。
毎年、本屋の店頭にはこのような本が並べられてあります。
資料の元となっているのは、厚生労働省が発表しているデータですので、正確な数値と思われます。
★厚生労働省が指定する難易度の高い手術件数データ
【靱帯断裂形成手術(関節鏡下によるものを含む)、観血的関節授動術等】
スポーツ整形外科の分野で、花形であり高度な手術と位置づけられている「前十字靭帯再建手術その他」に関し、国から毎年調査が入っておりましたが、2017年度より調査対象がベッド数が10床以上の施設に限られたようです。
当院は8床しかありません(開院当初は2床)ので、調査が入らなくなりましたが、毎年東京都では最も多くの症例数をこなしております。
当院はベッド数が少ないため、入院期間を極端に短縮して、術後は近隣の宿泊施設を利用する「欧米方式」をいち早く取り入れました。最近では日本の総合病院の体制も徐々に入院期間を短縮する傾向になってきたため、多くのドクターより問い合わせをいただきました。
欧米では当院と同様の入院規模しかないクリニックで、当院同様数多くの症例をこなしているところがいくつかあります。理学療法士に開業権利がある国では、クリニックで手術のみをやり、その後のリハビリに関しては開業している理学療法士に丸投げしているところもあるようです。しかし、前述したようにスポーツ整形外科では、いかに理学療法士やトレーナーと連携して選手をスポーツ現場復帰までサポートするかが最も重要なカギとなります。
当院では、当院と同じ理念でスポーツ選手の治療を行なっている海外の施設とも連携して、情報交換しながら最先端の治療を患者様に提供できるよう努めて行きたいと思っています。
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